2017年5月11日木曜日

ただ「叱らない」というだけではない

ただ「叱らない」というだけではない
from : ドッグウォーカー博士のスローライフ

こちらは早くも熱帯夜が続いていて、すでにエアコンをつけて寝ている。

日中、庭仕事をしていたら暑くてめまいがしたので、涼しい部屋でみんなで休んだ。

さすがのマルちゃん(大型犬MIX♂9歳)も、自分から部屋に入ると言ってきた。

動物病院で、「犬に任せていたら熱中症になって死ぬ」とさんざん脅かされたのだが、ちゃんと自分で判断している。

はっちゃん(秋田MIX♂4歳)は室内が好きで、わたしといっしょに庭に出てもすぐに戻っていく。

ストレスの原因となるようなことを減らし、興奮を避けて落ち着いて過ごしてもらうと、自分で判断することが増えてくる。

それでも、夕方から夜にかけてや、低気圧の接近、突発的な出来事でストレスがかかったりしたときなどには、興奮してしまうことがある。

昨日の夕食時、はっちゃんはいつもより興奮していた。

そこに運悪くキキさん(サビ猫♀21歳)が通りかかった。

いつもはキキさんには一切ちょっかいを出さないのだが、昨日は興奮しているときにちょうど目の前にいたキキさんに、ガウッと空噛み(噛むまね)をした。

キキさん、お年寄りで腰が悪いので、うまく避けられず毛がパッと散った。

見ると10円玉ぐらいの大きさで毛が抜けている。

びっくりしたキキさんはトイレに逃げ、そのわきでうんちをもらしてしまった。

ショックで死んでしまうのではないかと心配しながら、すぐにはっちゃんを庭に出してキキさんを抱っこし、ゆっくり撫でていたら次第にゴロゴロ言い始めた。

落ち着いたところでごはんを手であげたらちゃんと食べたので少し安心した。

毛が抜けたところは一部うっすら赤くなっている。

高齢なので治りが悪いかもしれないと思い、薬を塗っておいて今朝見たら、すでにほとんど治っていた。

はっちゃんに「キキさんにガウしたらかわいそうだからやめてください」とお願いしたら、しょんぼりしていた。

興奮して八つ当たりしたときは、いつもあとでしょんぼりしている。

自分でも一瞬コントロールできなくなってしまうのだろうと思う。

こういうことは、はっちゃんのような興奮しやすい子ではたまに起こる。

なので、日々のストレスマネジメントを続けることが非常に重要だ。

それと同時に、イラッとしたときに被害が最小限に収まるよう工夫することも必要だ。

うちは食事のときにはっちゃんがガウっとすることが多いので、まずはっちゃんにキッチンでごはんをあげる。

食べている間にマルちゃんごはんを庭であげ、ピーちゃん(パピチワ♀10歳)ごはんを寝室であげる。

戻ってくるとはっちゃんがごはんを食べ終わっているので、はっちゃんを庭に出す。

そして猫ごはんだ。

昨日は、はっちゃんがごはんを食べ終わったあとに、いつもは椅子の上にいるキキさんが歩いていたのでガウッとなった。

キキさんが動こうとしているときにわたしがごはんの用意をしたので、わたしのミスである。

なので今朝は、猫たちが椅子にいることをしっかり確認してからご飯の用意をするようにした。

そして、はっちゃんが食べ終わったときに、わたしが猫椅子の前に立って、はっちゃんに「来ないで」を伝えた。

するとはっちゃん、落ち着いて横になったので、少しして庭に出てもらった。

猫椅子とはっちゃんの間に立つのは、犬のことば、カーミングシグナルだ。

間に割って入ることで、「落ち着いて」を伝えるとともに、背中を向けてフリーズすることで「来ないで」を伝えることができる。

犬同士もよく使うが、人間がやっても通じやすいシグナルだ。

だが、あまりに興奮している場合は、背中を向けても飛びついてくることがあるので注意しよう。

割って入るときに、犬の真正面に立たないようにしよう。

真正面に立つと喧嘩を売ることになり、かえって攻撃されるか、逆に怖がらせてしまう。

PONOPONOでは犬を叱らないが、そう言うと、飛びつかれたり噛まれたりしたときに犬にされるがままになると誤解されやすい。

だがそうではなくて、犬の言葉で、叱らずに、「やめて」を伝えるのである。

これは、犬にやさしいだけでなく、そのほうが犬にわかりやすいのだ。

手をこまねいて見ていた後に叱る人が非常に多いが、その前にやることはたくさんある。

1.ストレスの原因を減らし、興奮するような状況を作らない。
  散歩のときに走ったり早足になったりしない、部屋でボール遊びなどしない、など。

2.犬が飛びついたり噛んだりするのを、早い段階で未然に防ぐ。
  怪しい雰囲気になったら退避するなど。

3.そうならないように、いろんな工夫で状況をコントロールする。
  今回のことでいえば、食事の順番、場所、わたしの立ち位置など。

4.それでも防げなかったときは、カーミングシグナルで伝える。

2と3をやっている人はときどき見るが、1と4は非常に軽視されている。

だがここが重要なのだ。

それがないと、なかなか犬の行動が変わらないので、しっかり肝に銘じよう。

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