from : ドッグウォーカー博士のスローライフ
預かりピーちゃん（パピチワ♀８歳）は、朝、「早く散歩行こう！」と催促してきた。
散歩に行きたいときとそうでもないときがあるらしい。
ルルさん（ヨーキー♀１０歳）の行動と似てるなぁと思う。
頭の形がちょっとアップルヘッドなので、泉門が開いていたり、形成不全があったりするのかもしれない。
そういう場合は低気圧で体調不良になりやすい。
散歩中にウンチをしたのだが、固くてお尻が痛かったらしく、「ヒンヒーン」と叫んだ。
痛みに弱いところも似ている。
だがルルさんは最近、改善している。
痛みに弱いというよりも、過剰反応だったのかもしれない。
ほんの少し不快だったり痛かったりすることでも、リラックスした状態だったら、それほど苦痛ではない。
だが、押さえつけてみ無理やりやられると、その恐怖ともあいまって、ひどく苦痛に感じられるだろう。
ピーちゃんは、最初の飼い主のところで、嫌なことを無理やりやられたり、𠮟られたりなどしていたので、噛み付きがひどかった。
毛をカットするというような、全く痛くないことでも、唸って噛み付こうとしていた。
動物病院で爪切りしてもらったときには絶叫していた。
いまはどうなっているかわからないが、わたしは嫌がるようなことは一切やらない。
爪切りについては、苦手な犬がけっこういる。
爪を切ろうとすると歯を当てるなどである。
こういう行動に直面すると、まず飼い主は無理やり押さえつけようとし、噛まれて、結局あきらめるという道をたどる。
こういういやな経験によって犬は、ますます爪きりが苦手になって行く。
だが、犬の立場になって考えてみよう。
犬からしてみれば、飼い主が息を詰め怖い顔をして、ヘンな道具を手にしながら正面から近づいくるのである。
それだけでも十分恐ろしい。
そして、恐怖が頂点に上り詰めたところで、やにわに冷たく硬い物体を体に押し付けられるのである。
もう絶叫モノだ。
こういう犬の気持ちを慮れば、噛み付こうとするのはむしろ正当防衛であることがわかる。
わたしが常々「嫌なことはしない」というのは、噛み付きたくなるようなことはしないという意味である。
すっかり苦手になっている場合は、しばらくの間封印して、その間に信頼関係を修復をする。
飼い主は嫌なことはしないと犬が信頼してくれるようになったら、もっと別の、犬に受け入れやすいやり方で、少しずつやってみる。
リラックスしているときに、何食わぬ顔で近づき、鼻歌を歌いながら１本切ったり磨いたりするところからはじめる。
重要なのは噛もうとするまでやらないことである。
犬が緊張していたり、嫌がるそぶりを見せるようだったら、時期尚早ということなので、爪切りは封印する。
何年もかかるかもしれないし、何年たっても嫌がるかもしれないが、その場合は動物病院などで切ってもらえばいい。
ルルさんは苦手だが、一度に１本なら大丈夫なので、のんびり切っている。
「なんとしてでも爪を切ろう」などと思わずに、「切らせていただけたらいいな」ぐらいな感じで、お伺いを立ててみるという気持ちが大事だ。
ここでも自分の意思を押し付けないという原則を思い出そう。
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