from : ドッグウォーカー博士のスローライフ
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昨夜もまた嵐だった。
マルちゃん(大型犬MIX♂10歳)は、ずぶ濡れで部屋に戻ってきたのち、自分のベッドではなくわたしのベッドに乗って、長々と横になった。
わたしが寝る時間になってもそのまま動かないので、湿っぽいベッドにわたしも小さくなって滑り込んだ。
ところが、はっちゃん(秋田MIX♂6歳)が所在なさげにうろついている。
大雨でちょっと不安なため、わたしといっしょに寝たいのだ。
だがマル兄がいるのでベッドが満員だ。
困っていたので、せっかく干して圧縮して片付けたお客さん布団を出してきて、はっちゃんと床で寝ることにした。
それなりに手間だし床で寝るのはあまり快適ではないが、はっちゃんのためだ。
はっちゃん、わたしが布団に入るとうれしそうに乗ってきて、腕枕で一緒に寝た。
そのせいか、昨夜はやたらよく眠れた。
マルちゃんははっちゃんほど甘えん坊ではないので、我慢してもらうことがどうしても多くなる。
なので、はっちゃんがいないときによく撫でてあげている。
多頭飼育は人数が多い分、工夫と配慮が必要だ。
ところで、セミナーやカウンセリングなどで話を聞くと、散歩のときにおやつ(フード)を持っていくという人が一定数いる。
苦手なものとすれ違うときや、吠えたとき、家に帰りたがらないときなどに、おやつを使うというのである。
何度も書いているが、こういうおやつの使い方は、速やかにやめたほうがいい。
たしかに、食べ物を取り出すと犬はそっちに注目するので、苦手なものから気をそらしたり、進んで欲しい方向に誘導しやすくなる。
だがその一方で、おやつにはさまざまな副作用がある。
まず、食べ物を出すだけで犬は興奮する。
そして、いつそれがもらえるかと、おやつばかりを見て他に注意が行かなくなる。
おやつ以外のことについて、自分で考えることを中断するのである。
すると、その状況にふさわしい行動を自分で考えることができなくなり、学習の機会が失われてしまうのである。
これは非常に大きなデメリットだ。
おやつが出てくる限り、自分で学習しなくなるのである。
さらに、いわゆる陽性強化法でご褒美としておやつを使うやり方には、また別の弊害もある。
トレーニング動画を見ると、犬が大興奮状態になって、リードを噛んだり突進したりしたところでオスワリ・フセなどのコマンドを出す。
犬はコマンドに従っておやつをもらうが、そのあとにまたガウガウ言ったり突進したりすることがよくある。
そこから犬が学ぶのは、ほかの犬を見る→ガウガウ言う→コマンドでオスワリする→ご褒美をもらうという一連の流れである。
犬はコマンドでオスワリしている短いあいだも、ソワソワしていて落ち着きがない。
このように命令で座ったとしても犬はくつろいでいるわけではなく、ましてやほかの犬が平気になったわけではまったくない。
こういうトレーニングをしていた方におやつを使うのをやめてもらうと、その過剰反応が全く改善していなかったことが明らかになる。
おやつはその場しのぎに過ぎないことがあまりにも多いのだ。
それだったら最初から、犬が自分自身で考えて行動できるようにしたほうが、ずっと効率よく学習できるだろう。
まずは、おやつを持っていくのをやめてみよう。
犬は吠えたり突進したりするかもしれないが、それが今現在の犬の真実の姿である。
これをスタート地点としてしっかり認識するところから犬育てが始まる。
犬に寄り添いながら、犬と一緒に苦手なことへの対処法を身につけていこう。
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