from : ドッグウォーカー博士のスローライフ
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朝5時前から、猫たちが「ごは~ん!」の雄たけびを上げ始める。
今朝もそれで目を覚ましたが、鎖骨あたりがしびれているようなズキズキする感じがした。
変な寝方をしたせいかと思ったが、今度はTシャツの中を虫が這っている感覚があった。
すぐにTシャツを脱いだら、ムカデが出てきて逃げていった。
鏡で見ると、しっかり2つの噛み跡があったので、猫たちにごはんをあげながら手当てした。
窓はしっかり閉めているのに、どこから入ってきたのだろう。
ネットで調べたらタイワンオオムカデという種類らしく、そのあとも夕方まで痛みが続いていた。
わたしが手当てしていると、マルちゃん(大型犬MIX♂9歳)とはっちゃん(秋田犬♂5歳)がやってきて、「どうしたの?」と心配そうに顔を見上げる。
何かわからないことが起こっているのを不安に感じているようだった。
なので「虫に刺されたけどもう大丈夫だよ」と言いながらベッドに戻ったら、安心してまた寝てくれた。
田舎暮らしを始めてから、さまざまな虫に刺されている。
わたしは東京育ちなので、初めて経験することがいろいろあっておもしろい。
ピーちゃん(パピチワ♀10歳)の里親募集を続けているが、こちらに引っ越してからは問い合わせが減った。
たまにあると、たいていは年老いた親にプレゼントしたいというようなケースである。
犬を迎えたら70代、80代の親が元気になるだろうとか、ウォーキングのお供になどというのだ。
いざというときには自分が犬の世話をするといっても、その「いざというとき」が問題である。
高齢者はいつ何時倒れるかわからない。
老老介護になったり、認知症を患っったりもする。
介護が必要な人が出てしまうと、自分の生活が大変なことになる。
フルタイムで働いている場合、仕事をやめざるを得なくなる人もいる。
そういう状況を間近で見ていると、高齢の両親に犬をプレゼントしようとするのには賛成できない。
自分の生活もままならなくなるという状況に陥ったときに、一番しわ寄せが来るのは、物言わぬ犬である。
高齢の親が飼っていた犬猫を、その家族が保健所に持ち込むというケースは非常に多い。
なんとか飼い続ける場合でも、長時間留守番させる、ほったらかしにする、散歩も行かないなどということになりかねない。
他方で、子供の情操教育のために犬を飼いたいというものあった。
これもしばしば聞く理由だが、犬の飼育と情操教育とはどんな関連があるのだろう。
情操教育ビジネスによってうたわれているのは、生き物を飼うことによって、責任感が養われ、命の尊さを知って、生き物に対する愛情が生まれる云々というようなことだ。
率直に言って驚きである。
責任感ということは、子供に飼育を任せるということだろうか。
これが妹や弟など人間の子供だったら、「責任感」などと言うだろうか。
もし本当に大切な命だったら、年端も行かない子供に任せるだろうか。
たとえば、トイレシートの交換をするとか、新鮮な飲み水を用意するなどというようなことだったら、別に犬(猫やその他の動物も)がいなくても、掃除の手伝いで十分だ。
それに、排泄や飲食に関しては健康に直結することなので、子供に任せることではない。
また、命の尊さという感覚は、動物と暮らしていれば自然に生じるかというと、必ずしもそうとは言えないのではないだろうか。
「ペット」の命はお金で売買されている。
また、いらなくなったら産業廃棄物として捨てられるのである。
畜産動物は言うまでもなく、野生動物も「害獣」として「駆除」されたり、動物園やサーカスなどで見世物にされる。
そういう状況のなかで生まれる「愛情」とは、いったいなんだろう。
物への愛着と変わらないのではないだろうか。
とくに犬については、しつけやトレーニングと称して、人間の都合を押し付けるような支配的な接し方が蔓延しているので、むしろ子供には悪影響のほうが大きいとわたしは思っている。
人間は支配者で、犬は人間の言うことを聞くもの、自己主張してはならず、最低限の欲求も人間都合で制限される。
逆らえば罰が下される。
子供たちは支配-従属という力関係のなかで、どう振舞えばいいかをそこから学ぶだろう。
その意味ではいい勉強かもしれないが、道徳心を培うなどというようなことからはほど遠い。
実際、情操教育のために犬を飼ったが、子供が大きくなっかたらもういらないと、犬を保健所に持ち込むケースがあると聞いたことがある。
誰かのためや、何かのために、都合よく動物を利用するのはやめよう。
動物は物ではない。
人格を持つ存在は、他のものとは換えがたい価値、すなわち尊厳を持つと、18世紀ドイツの哲学者、イマニュエル・カントは言った。
動物に人格や尊厳が認められるようになってきたこの21世紀には、動物もまたそのように扱われるべきだろう。
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