from : ドッグウォーカー博士のスローライフ
室温が35度まで上がり、暑い一日だった。
だが、保護犬ピーちゃん(パピチワ♀10歳)はノリノリで散歩に行き、長老キキさん(サビネコ♀20歳)も、暑いさなかにごはんを食べていた。
エアコンは全く効かないが、風があるのでいいのかもしれない。
とくにキキさんは、水を飲み忘れて脱水症にならないように、スープをあげるようにしている。
庭の木陰のほうが涼しいので、はっちゃん(秋田MIX♂4歳)は庭で過ごす時間が長くなった。
夕方散歩はお寺まで行って涼み、用水路に浸かって涼みという具合で、夕涼みになっている。
マルちゃん(大型犬MIX♂8歳)は、いつものコースを見回る散歩を続けている。
犬たちは夏休みモードになっているようだ。
わたしも休みたいが、引っ越し関連のことでなにかと忙しいので、無理しないようにするぐらいだ。
ところで一般的に、犬種によって特徴的な性格があると思われている。
この犬種はこういう性格という具合に。
ケンネルクラブの「犬種標準」でも、犬種に特徴的な性格について言及している。
たとえば、ヨークシャーテリアはこう書いてある。
「用心深く、利口なトイ・テリアである。気質は安定しており、勇敢である」。
だが、残念ながら、これはルルさんにも先代犬にもまったく当てはまらない。
犬種標準も含め、一般的にその犬種に特徴的と思われている性格というのは、実はなんの根拠もない。
このブログでもずいぶん前に書いたが、最近では、ジョン・ブラッドショー著『犬はあなたをこう見ている』で紹介されている。
1946年から1960年代半ばまで行われたバーハーバー・プロジェクトでは、遺伝子的な特徴が性格に影響するかどうかが研究された。
結果は犬種は当初の予想ほど犬の性格に関係しないというものだった(p.327)。
仕事をするうえでの特徴は犬種やタイプごとに異なっているかもしれないが、感情的な特徴は犬種ごとの違いはないということだ。
それよりも、生後数か月の幼少期の経験が、犬種の違いなどの遺伝的要因よりも大きいというのである。
孤立した場所で生まれ育ったコッカースパニエルの子犬は、同じような環境で生まれ育ったビーグルとよく似た行動をするようになる。
すなわち、臆病でいつもと違うことにはすべておびえ、成長してからは恐怖による回避や攻撃の問題を抱えるようになると。
これは全くその通りだと思う。
うちではルルさんとマルちゃんがこのタイプで(ルルさんには攻撃性はない)、どちらも克服するのに多大な時間がかかっている。
それから攻撃性については、ジャーマンシェパードのようなガードドッグは、噛む動作の抑制が少ないということは言える。
だが、「犬種による攻撃性違いが遺伝的な特徴と大きく関係しているという直接的な証拠は、どこにもない」のである(p.332)。
どういうときに攻撃性を見せるかというのは、その犬の経験によって変わるのだ。
こうした学術研究をみると、ケンネルクラブの「犬種標準」のいかがわしさが、よりいっそう明白になる。
これから犬と暮らそうとする人の中には、ペットショップで見て、見た目のかわいさに一目ぼれして、店員に言いくるめられて買ってしまうという人もいるが(困ったことである)、その一方には犬種について調べてから買う人もいるだろう。
だが、少なくとも性格については、まったくあてにならないと言っていい。
「用心深く、利口なトイ・テリアである。気質は安定しており、勇敢である」(ヨーキー)というつもりで買ってきたら、散歩に連れ出そうとしても一歩も動かずにブルブル震えていた(ルルさんがそうだった)ということになったりする。
それは、繁殖屋とペットショップという「孤立した場所で生まれ育った」ことが原因なのだ。
なので、これから犬と暮らそうとする人は、その犬がどんな場所で生まれ育ったかということを一番に考えないといけない。
多くのブリーダーは、生後1か月もしないうちに、親犬と子犬を別々の場所に分けて「管理」している。
犬舎に閉じもめているところも多い。
そんな環境では、「臆病でいつもと違うことにはすべておびえ、成長してからは恐怖による回避や攻撃の問題を抱える」犬に育ってしまう。
生後3か月ぐらいまで親犬と一緒に育ち、閉じ込め状態ではなく外の世界にも十分に慣れ、ケージなどに入れられていない犬は、性格が安定していて一緒に暮らしやすい。
こういう状態で子犬を管理するというのは、「もうけ」を追求するブリーダーにはできないことだ。
親犬を散歩させて、子犬の社会化につきあっていたら、それだけで1日が終わってしまう。
何頭も種犬、台犬をかかえていないと「もうけ」は出ないが、それはすなわち十分な散歩ができていないということを意味する。
うちはこの犬種が好きでやっているんですよ、などというブリーダーもいるが、では全部で何頭の犬を、何人で世話しているのか確認してみよう。
PONOPONOプラクティショナー講座で調べてみたところでは、どのブリーダーも、とても十分な世話ができないほどの犬を抱えていた。
ブリーダーやショップだけでなく、団体のシェルターや個人でもこの危険はあるので、犬を引き取る前に十分にチェックしよう。
田舎の方で生まれ、親犬と一緒に外で過ごしていたような雑種の子犬は、ネット上でもよく里親募集されている。
そんな犬がお勧めだ。
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