2018年4月23日月曜日

広島本部・4月23日

広島本部・4月23日
from : NPO法人・犬猫みなしご救援隊・代表ブログ・みなしご庵へようこそ
広島本部TNR一斉のときのこと

そして

うちに終生飼養で来た子の
手術等のお話です。



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この写真は子宮蓄膿症です。

この時期
妊娠も多いですけど

やはり目立つのは
子宮&卵巣の病気です。

今回の
広島本部TNR一斉では

通常子宮10%
発情子宮20%
妊娠40%
子宮&卵巣の病気30%

全体の3割もの猫が

子宮&卵巣に
病気を抱えていました。

この事実を
私たちは重く受け止めるべきです。


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よく考えたら人間でも

子宮&卵巣の病気になった人は
結構多いですもんね・・・

かく言う私も過去に

ソフトボール大の
子宮筋腫がありました。

子宮&卵巣の病気になった
私の知人の話だと

《下腹部になんらかの違和感》
・・・を持って

検査に臨んで
病気が発覚したそうですが

私の場合は

無症状で
私生活に支障がなく

腸閉そくの検査で
チラッと子宮が写って再検査になって

婦人科に回されて
初めて知った次第です。

そんな無症状の私でさえ
腸閉塞の検査で見つかるなど

人間の場合は

病院へ行きたければ
自分の意志で行くこともできるので

問題ないですがね
猫はそ~じゃないでしょ

自分の意志で
病院へは行かれないわけですから

もうね・・・
餌だけ与えて

不妊手術も施さない飼い主や
餌やりたちを見たら

腹が立つ・・・を通り越して
《敵》ですよ《敵》

この人たちが
猫を増やして猫が嫌われて

殺処分されたり
虐待されたりするんじゃん!

不妊手術を施さない人に限って

「お金がない」とか
ごちゃごちゃ言い訳をするしね


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江田島市

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広島県の瀬戸内海に浮かぶ島
江田島市は

3つの町が合併してできた

割と新しい市で
漁業が盛んなところです。

当然
猫は多く

猫問題はてんこ盛りでした。

今から約3年前の
2015年のこと

江田島市で
猫の餌やりをしている人から

「猫が増えすぎたので助けてほしい」
・・・とSOSがあり

現場に見に行くと

うらやましいほど自然が豊かで
うらやましいほど人口も少なく

不妊手術さえ施せば

猫は
幸せにくらしていけると思いました。

ちょうどそのころ
時を同じくして

動物愛護目的なら
使途は問わない助成金が

【広島県から】

県内の各市町に
30万円ずつ出ました。

それを知った私は
すぐに

猫が多い江田島市に

『その30万円でTNRの手術をやろう』
・・・と掛け合ったのですが

いかんせん
意識の低い町ですから

TNRを知るヨシもなく
不妊手術の有効性を考える知恵もなく

「動物愛護の啓発ポスターを作る」
・・・と言う始末

お前らバカじゃろ?
バカにもほどがあるぐらいバカじゃろ

ポスターで
動物が助かるんか?

ポスターで
動物はメシを喰えるんか?

もともと私は
面倒くさいことが大嫌いなので

江田島市が
ゴタゴタ言うなら

自分でやった方が早い
・・・と思っていたので

『TNRの資金はうちが出す!

その代わり江田島市は

手術会場の提供と
とTNRの告知をせ~!!』

呉メンバーを動かして

江田島TNR一斉を
決行することにしたのです。


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江田島市の
役場の職員と一緒に

野良猫問題が起きているところを
重点的に調査して

猫嫌いや
猫を迷惑だと思っている人の家を訪問し

TNRの必要性を演説し

『とにかく1年待ってほしい!
1年経ったら結果は出る』

・・・と
頭を下げて回りました。

そして
2015年7月

東京立川のおおにし動物病院の
大西院長と

東京日野のきもと動物病院の
千葉先生と

2日がかりで200匹の猫の
TNR手術を施しました。

手術料は
【お気持ちの寄付】のみ

その代わり
何回もやると思うなよ!

今後は

相談には乗るが
TNRは自分たちでやれよ!

・・・と

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たった1回
TNR一斉をしただけですけど

役場の広報の効果もあり
手術後の効果もあり

江田島市民の意識が
グッと変わって

約束通り
その後の相談はあとを絶たず(笑)

今月も江田島市から
【自費で】

広島本部TNR一斉に
猫が数匹やって来ました。

※運搬はうちの呉メンバーです。


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かつて
江田島市では

【不要になった犬や猫】を
一時保管する場所がありました。

一時保管した犬や猫は
決まった日時に

広島県動物愛護センターから
委託を受けた

日通のトラックが回収に来て
愛護センターに届け

そこで殺処分する・・・

これが例の
広島県定時定点回収です。

その定時定点回収時に
猫を一時保管していたという

鉄製の
ものものしい捕獲檻を私は

2015年の視察の際に見たのです。

※普通に保健所が使用している
捕獲檻ですが

定時定点回収をやめて
間もなくのことですから

重々しく
無念の思いばかりが届き

私の心臓は20mぶっ飛び
脳みそも流れ出て

捕獲檻の前で
立ちすくむしかありませんでした。


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あれから3年
長かったのかすぐだったのか・・・

鉄製の捕獲檻は

TNRするときのみ
生かす活動をするときのみ

市役所が貸し出すことになり
今も使っています。

今回は
それに入って猫が来るとのとこ

その捕獲檻を見たら
私の心はど~なるのだろう・・・

また
茫然自失してしまうのか・・・



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過去に
いろんな「アヤマチ」があり

無念のまま
この世を去った猫がいたけれど

今はこうして
《生かすために》使われている・・・

つらく悲しい「アヤマチ」から
幸せな未来へ脱皮する

重いけど現実を見つめ
正しい道へと進んで行く・・・

これが
人類が歩む歴史なんでしょうねぇ・・・





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2つの捕獲檻に
兄弟と思われる猫が1匹ずつ

殺されるためではなく

《末長い幸せな日々を送るため》
・・・に入っていました。

中に入っている子が
ちっこいくせに

「シャ~」「シャ~」言って
かわいくてかわいくて♪♪



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これまた
ヒドイ捕獲器じゃろ!

安っぽい
ホームセンター仕様ですね

動物を殺すモノを

老若男女を問わず
多くの客人が出入りする

ホームセンターで売るかな?

【商売人の良識】
・・・というものは

どこに行ったんじゃろう・・・

「イタチが出てかなわんのじゃ!」
「ハクビシンが悪いことをするんじゃ!」
「ワシらの生活が困るんじゃ!」

そ~おっしゃられましても
当店では

他の命を殺傷するものを
取り扱うわけにはいきません。

当店は

お客様にも
他の命にも地球にも

常に優しく
常に親切でありたいと思っております。

どうじゃ?

これぐらいの精神を持っても
えかろう??

それでもガタガタ言うような
オヤジが来たなら

そんなもん
客になってもらう必要もなかろう

おととい来やがれ!
クソジジイ!

・・・と私なら叫ぶなぁ

こんなじゃから
私は商売に向かんのじゃ(笑)




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餌を吊り下げるモノが
こんな形状ですよ

こんなにトガってダメでしょ!

こんなもん「捕獲器」じゃなく
「殺傷器」でしょう

怖い怖い!!




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江田島から来た
おそらく父息子3匹

オイオイ!茶トラのお父ちゃん!

この子ら~みんな
あんたの子じゃろ?

※実はもう1匹そっくりさんがいました。

バレとるよ
もう子どもは作りんさんな

他にええこと
いっぱいあるしね♪


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江田島TNR一斉

あれから3年
長かったのかすぐだったのか・・・

江田島市の市民の意識が
生かす方向に変わってきたことは

まぎれもない事実です。


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マダニ


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マダニは1度に
3000個以上の卵を産むので

成ダニがいたら
2週間もしないうちに

そこらじゅうが
マダニだらけになります。

最近ようやく

「人間を殺すマダニ」
・・・の存在が

恐れられてきましたが

動物の世界では昔から
「危険だ」と言われてきました。

うちでは

蚊が媒介するフィラリア予防より
早い時期に

マダニが媒介するバベシア予防を
スタートさせています。

マダニは吸血虫ですが

蚊やノミみたいに
痒みを与えるなどヘタなことはしません。

これが
マダニの厄介なとこで・・・

マダニは

静かに動物の体に付いて
麻酔物質を出してから

ガッチリ食いついて吸血し続け

満腹になったら
ポロリと落ちるので

動物が感じる不快感は
ゼロなのです。

これ人間も同じです。

マダニに吸血された人は
全員

「気づかなかった」と言います。

いや~~~ん
この時点で怖くないですか!?

フィラリアに感染した蚊と同じで

全てのマダニが

ウイルスに
感染しているわけではありませんが

ウイルスを持ったマダニに
刺されると

動物は
バベシア症になります。

バベシアは赤血球を食べます。
イコール死に直結します。




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先日
神奈川県から来た猫です。

去勢しようとしたら
マダニがいました。

神奈川県にもマダニはいるの?
います。います。

日本中どこにもいますとも!

奥さん!マダニは
アスファルトの隙間でも生き抜くんですよ!

あら・・・ヤダ・・・怖いわねぇ・・・



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これは成ダニです。

こんなに膨らんで
3000個の卵を産む寸前でしたね



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写真では難しいですが
手で丁寧に触ったり目視したりで

稚ダニ・幼ダニ・成ダニなど
50匹はいました!

マダニを殺す成分が入った
ノミ・マダニ駆除剤を使ってください。

「ノミ駆除と同時に
マダニ駆除ができるもの」

・・・を
動物病院で処方してもらってください。

愛護の人が好んで使う
レボリューションでは

マダニは死にません。

うちでは
ターゲットが合わないから

レボリューションは
ほとんど使いません。

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ノミ

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広島市のセンターから
飼養放棄された猫たちがやって来ました。

飼養放棄って
命を何だと思っとるんじゃ!

・・・と怒鳴りたいところじゃが

放棄するような人に
飼われていても

猫も幸せじゃないでしょ?

当然のように
猫の状態は悪く

放棄されてよかったじゃん
・・・って感じです。

むしろ

もっと早くに
放棄すべきじゃったかも





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若い猫たちなので
顔がしっかりしていて

写真じゃわかりにくいですが
毛と皮膚はボロボロです。

こ~なった原因は

安い餌を食べさせられていたのと
おそらく部屋が汚かったのと

そして
ノミが大量にいた・・・からです。

向かって左の子の
ひたいから血が出ているのは

痒くて掻きむしってできた
カサブタが取れたからです。

写真では見えないだけで

後ろ首から手足の内側から
掻きむしっているから

血まみれですよ・・・

広島市のセンターからは

多頭飼養崩壊や
飼養放棄された猫に限り全頭

不妊手術等を施して
うちに来ますから

うちに来た時点で
手術は終わっていましたが

大量のノミの死骸があって
ペットシーツは一晩で真っ黒に・・・

最近のノミマダニ駆除剤は
完璧な薬剤なので

信用していいのですが
あまりのノミ死骸の多さに

うちでも再度
駆除剤をつけたくらいです。

これじゃ
この子たちを飼っていたヤツも

相当
ノミに咬まれていたでしょうし

猫がいなくなったあとの
ノミは

人間の血を吸うしかないし

床に落ちた大量の
ノミの卵がかえることを考えたら・・・

キャ~~痒い~~ッ!!

今ごろは
大変なことになっとんじゃないですか?

ちょっと
『ザマ!』って感じですね♪


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シラミ


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シラミがついた猫が
岐阜から来ました。

私の中では
シラミはセーフゾーンです。

うちに来た子に
シラミがついていても

ほとんど慌てません。

シラミは吸血するわけでもなく
フケを食べるだけですし

いかんせん

シラミの
一番のセーフなとこは

シラミは
状態のいい子にはつかないからです。

※TNRで見かけると
食餌改善を厳しく伝えます。



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シラミの抜け殻が見えますかね

黒いブツブツが
毛の先あたりについてますが・・・

シラミは
ノミマダニ駆除剤でも落ちますが

状態がよくなれば
自然といなくなります。

この子の場合
状態を上げるためにはまず

口腔内を
ちゃんとしてあげなきゃ!!




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キバが
上唇に当たっていました。

今はギリですけど

年を重ねると
さらに刺激が強くなるので

少し先っちょを切歯しました。



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歯茎は
かなり腐っていますが

原因のひとつが虫歯なので
抜歯しました。

これぐらいの歯茎の
腫れなら

虫歯を抜けば落ち着くでしょう。


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乳腺炎

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これからのシーズンに
ぐんと増える乳腺炎

うちでは
出産後の母猫と子猫が来たら

必ず2ヶ月間は
子猫と一緒にさせますが

その理由のひとつは
乳腺炎予防です。




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子育てを終えて
うちに来た猫です。

人馴れしていませんが

食欲もあり
健康状態に問題はなさそうで

乳房の見た目も

普通の
「子育て終了乳房」でした。

・・・が

避妊手術をするために
剃毛したら・・・


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乳房が熱を持ち

乳腺が
ガチガチになっていました。

自然界だと

授乳中の子猫が
「事故死」「急死」した場合のみにしか

乳腺炎は起きませんが

中途半端に人間が介入すると
よく起きます。

原因は
「離乳期になった」

・・・と早々に
子猫を離したからです。



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もう少し
もう少し

子猫と一緒におられたなら
こんなことにはならんかったのに・・・

「離乳したから」
・・・と

【人間の計算】で
子猫を母猫から早く離してしまうと

母猫は乳腺炎になります。

このことは
頭に入れておいてください。


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腐りすぎて
原因はわかりませんが

左前足がひどく腐った子が
センターから来ました。


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筋も見えているでしょ・・・

それでも
範囲が広すぎて縫合できないので

きれいに洗い

今後は
感染予防をしながら

肉が盛るのを待つつもりですが

ダメなら最終的には
断脚になるかも・・・です。


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すごい子が
センターから来ました。




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この子の場合
顔がケガした・・・とかいう前に

毛も抜け落ち
全体的に黄色く

状態が最悪でしたが

それでも一縷の望みをかけて
ケガを治すことに・・・

ケガは
どこかと言えば


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目の横です・・・

膿が流れ出て
顔半分が濡れていました。



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毛が簡単に抜けるほど

残っている皮膚の状態も
マズい感じですが

歯型が出てきました。
咬み傷が膿んだのでしょう・・・

うんんんんん・・・
悩んでもしょ~がない

とにかく
最善を尽くしましょう!!


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どんな子でも
差別も区別もなく

引き取って育てている私たちには

心静かに過ごせる時間は
ほとんどありませんが

その代わり私たちは

心なごむ瞬間を
他の人の何百倍も味わっています。



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朝からこれですから♪♪♪