from : ドッグウォーカー博士のスローライフ
わたしはパソコンをしながら飲んだり食べたりする。
なので、机の上やキーボードによく食べ物をこぼす。
ときどき、マグカップの中身をひっくり返すなどという事故も起こる。
そこで、パソコンの隣にトレーを置いて、そこに食器を置くことにした。
なかなか使い心地もいい、と思ったら、
キキさん（サビネコ♀２０歳）が早速ベッドとして利用。
「おぉ、こんなところに春夏用の涼しいベッドが！」と。
新しいものを出したら、まずは猫が入るというのがお約束だ。
猫と一緒に暮らしている人は、そういうものだと思っているし、それがまた楽しみでもある。
何をしても猫なら「しかたない」とか、「そういうものだ」と思い、猫の要求はなんでも叶えてあげようとする。
満足してもらえなくても、パンチされても怒らない。
それが猫なのだ。
犬とはずいぶん扱いが違う。
キキさんは高齢だが、机やテーブルの上から窓に乗ったりして、快適な場所を求めてよく移動している。
天気がいいときは何度が庭に出て、草を食べたり、日向ぼっこしたりする。
最近は、猫をケージに閉じ込める飼い方が出てきたが、とんでもない話だ。
むやみに自由を拘束して、ＱＯＬを下げてはいけない。
だが大きく言って、猫は犬よりも自由度が高い暮らしを送っており、厳しくしつけられることもなく、意思を尊重してもらえることが多い。
うちは犬も猫も同じように接しているが、犬猫両方いても、犬には厳しくしている人がけっこういる。
犬には厳しくしないと「なめられる」からだろうか。
猫には喜んで「なめられる」のに、不思議なことだ。
猫が「ゴハ～ン」というと、「はいはい」といそいそ用意するのに、犬には「オスワリ」「マテ」などと、まったく不当な要求をする。
猫は室内を自由に移動できるのに、犬には行ける場所を制限したり、まず飼い主が先に入ってからなどと、無意味なことをする。
子猫を保護すると、かならず一度は調理中にガスコンロの上に上ったりするが、すぐに危険だと学習してやらなくなる。
目が見ない小麦ちゃん（茶白♂１３歳）は、成猫で保護したのだが、保護後まもなく火だるまになったことがあった。
すぐに消し止めたのでケガはなかったが、その後、火を使っているときにガスコンロに上ることはなくなった。
家を留守にするときに、猫をケージに入れるという話はあまり聞かなかったが、これから増えるのかもしれないとちょっと心配だ。
人間に都合がいいように管理するという発想から、動物の習性を尊重しＱＯＬを向上するという発想に転換することが、これからの時代には求められている。
なのに日本は、逆方向に進んでいるように思えてならない。
犬も猫も、人間なしでは生きられないようにしてしまったのだから、せめて少しは快適に暮らせるようにしてあげたいものだ。
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