from : ドッグウォーカー博士のスローライフ
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明るい曇りだったが風がビュービュー吹いている。
だが雨は降っていないので散歩に行けそうだ。
犬たちに聞いてみると「行くよ」と言うので庭に出た。
最初ははっちゃん(秋田MIX♂7歳)からなのだが、枝で遊んでいてなかなか出かけようとしない。
いったん家に戻って仕切り直してから出発したが、ヤギさんがいないのを確認して20分程度で帰ってきた。
マルちゃん(大型犬MIX♂11歳)はノリノリだったが、庭にいたお隣さんに甘えたのち、さっさと引き返してきた。
ふたりともあまり乗らなかったようだ。
天気がいい穏やかな日はよく歩くが、気象条件がよくないときはどうでもいいらしい。
「庭で寝てた方がいいや」とマルちゃん。
ところで、昨日の記事との関連だと思うが、子犬がしつこく噛みついてきて困っているがどうしたらいいかというご質問をいただいた。
お困りの方が比較的多い問題である。
生活環境や成育歴などを詳しくお聞きしないとわからないので、一般論として書いてみたい。
子犬は人の手や足など動くものによくじゃれついてくる。
じゃれつき度は狩りのまねごとをして遊ぶ子猫のほうが高いように感じるが、子犬はよく口でくわえてくる。
たいていは人間が手を伸ばしたときや、走り回るような遊びをしたときだ。
生後6週齢で保護したはっちゃんは、迎えたばかりの時に、じっと座っていたわたしの脇腹にいきなり噛みついてきた。
こういうケースはそれほど多くないが、ペットショップでショーケースに入れられるなど、強いストレス下に置かれていた犬ではある。
どちらのケースでも対処法は同じで、子犬を興奮させないということに尽きる。
犬を興奮させる行動は以下の通り。
1.室内でボール投げのような遊びをする(庭や安全な草地で自由探索してもらうといい)。
2.人間がキャーキャー声を上げたり、「なになにちゃんかわいい~」などと大きな声を上げる。
3.人間が普通の速度で室内を歩く(走るのは論外)。
4.犬の前で手をひらひらさせる。
5.留守番させる(子犬が昼寝している間に外出するといい)。
6.ケージに入れる。
これらをやらなければ噛みつきを煽らずにいられるだろう。
生活環境は非常に重要だが、どう改善するかは個別の状況によるので具体的には指摘しにくい。
そこで子犬の遊びについて書いておく。
子犬はきょうだい犬たちと遊ぶことで、精神的にも肉体的にも発達する。
その時期に仲間がないのというのは大きなマイナスだ。
生後半年ぐらいまで親きょうだいとよい環境で過ごしてから迎えるのが犬にとっても人にとってもベストだ。
生後5か月ぐらいまで半野良状態で多くの犬と過ごしていたコンちゃん(現在はソラさんの家族)は、人馴れしていなかっただけで、精神的に安定していたし適応力もあってすばらしかった。
噛みついて困るなどと言うことは一切なく、犬のよさを一身に集めていた。
他方で、親犬から噛みつかれて怪我を負っていたため幼いうちに保護せざるを得なかったはっちゃんは、うちの先住犬猫たちやわたしとのかかわりで成長していった。
はじめは住宅地の穴場のほとんど人が来ない小さな草地で、本人任せの遊びをしてもらった。
生後7週齢からは、人や犬が来ない河川敷の穴場スポットや自然公園の奥に行った。
ハーネスに軽くて長いひもを付け、自由に探索してもらった。
子犬は人間の子どもと同じくまっすぐ歩くことなどできないので、安全な場所で好きにしてもらうのである。
おとなになればちゃんと歩けるようになる。
ここでまっすぐ歩かせるトレーニングなどしてしまうと、イライラしてストレス行動が悪化していく。
全く見ず知らずの他の犬との接触は避けて、感染症リスクがない落ち着いた穏やかな犬とだけ合わせたい。
のしかかられたり噛みつかれたりなどのよくない経験をすると、犬が苦手になっていくので、よくない経験は限りなくゼロにしよう。
はっちゃんはうちにいる間は気を付けていたので、犬に対してはとても友好的だった。
マルちゃんがよくお世話して、犬の言葉カーミングシグナルを教えてくれた。
子犬の時期にゆったりのんびり過ごせると、落ち着いた犬に育つ。
狭い場所で子犬だけで走り回って遊ばせていると、興奮しやすくなるし、他犬とのいい付き合い方を学べなくなる。
おとなの保育士がいない幼稚園を想像していただくといいだろう。
おとなといっても、常にハイになっていて騒々しいパリピではなく、落ち着いて環境をコントロールできるひとでないと意味がない。
犬の場合も同様だ。
種が違う生き物を育てるというのはなかなかに大変だが、その種にとって適切な環境で育てている親動物を参考にするのがいいと思っている。
わたしはよくYou Tubeで動物の動画を見ているが、のびのび子育てしている犬に学ぶことは多い。
みなさんもぜひ検索してみていただきたい。
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