from : ドッグウォーカー博士のスローライフ
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朝早めに散歩に出かけたら、道路がみょうにひっそりしていた。
農作業の人がいなかったせいだろう。
だがそのあと街に買い出しに出たら、観光客で大混雑していた。
ホテル前のビーチも大混雑で、わたしがいつもまったり泳いでいる遊泳ゾーンのロープ沿いのところに、４人の先客がガンガン泳いでいる。
しかもスイムキャップをかぶって高機能なウェットスーツを着ている。
わたしも少し距離を取って泳ぎ始めてみたが、高速でバシバシ水音を響かせながらクロール集団が追いかけて来るので、とてもではないがリラックスできなかった。
リゾート地にではまったり過ごしていただきたいものだ。
買い物のときにショッピングセンターを移動していたら、白いトイプーさん２頭が店の前に繋がれて待っていた。
そこに小学生ぐらいの女の子が４人通りかかり、「かわいいね」としゃがんだ。
するとトイプーさんたちは尻尾をブンブン振って近づき、みんなに撫でられてうれしそうにしていた。
小学生たちはとても穏やかに落ち着いて接していたので、安心して見ていられた。
こちらは子どもたちの犬扱いがとてもいい。
放し飼いの犬が多いので慣れているからだろうか。
それ以上に、ガツガツしないのんびりした雰囲気が気持ちにゆとりを生んでいるように思う。
帰るときにまた見たら、犬たちは地面にお腹をつけて寝そべっていたので、少し興奮して疲れたのだろう。
とてもかわいくて友好的な子達だったので、近寄って挨拶したい気もしたが、また興奮させると気の毒なので、遠くから挨拶して通り過ぎることにした。
ひとりと目が合った瞬間にパチパチとまばたきしたら（カーミングシグナル）、軽くはっとして目を見開いた。
なので横を向いて目をそらすと（カーミングシグナル）、その子はなんとわたしの目線の先を見たのだ。
この反応は初めてだった。
人間の目線への注目度が非常に高い子だったのだろう。
トイプーさん、わたしの目線の先に何もなかったのでまたわたしに視線を戻してきたかので、またまばたきして軽くお辞儀しながら立ち去った。
このように、初対面の相手では誤解が生じることがある。
犬同士だとそうでもないが、人と犬の場合はよく起こる。
人間がいくら犬のボディランゲージを真似しても、そこには人間テイストが加わっているし、そのうえ個人の癖もある。
いつも一緒に住んでいる家族だったらすでに共通語ができているのでツーカーで通じるが、初めてだとそううまくはいかない。
少し一緒に時間を過ごしたり、何度か会ったりしているうちにだんだん共通語ができていく。
もし、自分の犬が言っていることがよくわからない、自分が言いたいことが通じないと思っている方がいたら、基本の挨拶から始めてみよう。
目が合ったときに毎回、パチパチまばたきして軽く横を向いて目をそらす。
最初のうちは犬の方も戸惑うかもしれないが、毎回欠かさず続けていると、だんだんまばたき返してくれるようになる。
これはまばたきが挨拶であることを理解したということだ。
挨拶でパチパチするようになると、犬も人もお互いにうれしくなる。
それを突破口にしてだんだん話が通じるようになっていくので、ぜひ試してみていただきたい。
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