2016年7月31日日曜日

呼び戻しは教えない

呼び戻しは教えない
from : ドッグウォーカー博士のスローライフ

曇っていたのに室温は30度を超え、けっこう暑かった。

はっちゃん(秋田MIX♂4歳)は、涼しい場所に移動しながら寝ている。

風がよく通るので、扇風機の出番がない。

はっちゃんは、トイレットペーパーの芯をおもちゃにするのが好きだ。

わたしがトイレに入っていると、ときどき「芯ない?」とやってくる。

今日は芯が出たので、「はっちゃ~ん」、と別の部屋にいたはっちゃんを呼んだ。

すると、「なになに?」といそいそやって来た。

トイレットペーパーをわたすと、うれしそうに巣に持っていって齧っていた。

それを見ながら、犬はこうやって「呼ばれたら来る」を学習するのだと、改めて思った。

呼び戻しはトレーニングしようとしても、なかなかうまくいかないという話をよく聞く。

それは当然だ。

人間だって、用もないのに呼びつけられ、しかもそれを何度もやらされたら、二度と行くもんかと思うだろう。

また、呼ばれて行ったら叱られたとか、嫌なことをされたなどということがあったら、次は知らん顔していようと思うだろう。

自分だったらやらないようなことを、犬にさせようとするのはフェアでない。

犬はすぐに自分の名前を覚えるので、呼ばれたらやって来ようとする。

その気持ちを踏みにじらないようにすることが大事だ。

犬が寝ているときや、犬が自分の用事をしているときなどには呼ばない。

犬がしっかり起きていて、暇そうにしているときにだけ、来たら犬の利益になるというときに呼んでみよう。

わざわざご褒美を用意してやる必要は全くなく、日常生活の中で自然におこなったほうがいい。

うちでは犬たちを呼ぶことはほとんどなく、1ヶ月に1度もあるだろうかと思うが、そんな程度で十分なのだ。

いざと言うときのために呼び戻しを教えないと、などと気負いこむと、必ず失敗するので、教えようとしないことが大事だ。

犬は自分で学習するので、それを妨げないようにしてあげよう。

人間はでしゃばらずに、控えめでいたい。

ひたすら犬の気持ちを尊重し、コミュニケーションをよく取っておけば、いざと言うときにスムーズに行動できるので、自分も楽になる。

すると、叱りたくなるようなこともなくなるのである。

合わせて、「犬育て辞典」の最新記事、「犬を叱る必要性?」もお読みいただきたい。

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