from : ドッグウォーカー博士のスローライフ
天気はいいが寒い日が続いている。
だが春はもうそこまできている。
近所では、早咲きの桜が咲いていた。
電気の検針が午前１０時に来ることになっていて、そのときには犬を部屋に入れておくように言われていた。
まだ大丈夫だろうと思ったら、５分前に検針員がバイクでやってきた。
マルちゃん（ドゴMIX♂７歳）はこういうのがとても苦手だ。
ひどく警戒してガウガウ言ったが、怖いが故のガウガウなので、安全な室内にはスムーズに入ってくれる。
マルちゃんを部屋に入れている間、はっちゃん（秋田MIX♂３歳）が、門の前で吠えていた。
すると、自分も犬と暮らしているというその検針員は、あろうことか、門をはさんではっちゃんの真正面に立ちはだかり、「オスワリ、オスワリ」と何度も命令した。
とても支配的な感じの女性で、はっちゃんの警戒吠えはさらにひどくなる。
そんな状況で「オスワリ」と命令することに、何の意味もないのに、へんな都市伝説のおかげで、こういうことをする人が生まれてしまう。
わたしが玄関ドアのところで、「はっちゃ～ん、みんなで部屋でおやつ食べよ～！」と呼ぶと、さっさと来てくれた。
部屋に入れるのがベストな解決なのに、なぜ興奮状態の犬にオスワリさせようとするのか、まったく理解に苦しむ。
興奮しているときには、なるべく早く興奮の対象から引き離すことが重要だ。
興奮の原因が遠ざかれば犬は落ち着くし、自分で考える余裕が出てくる。
興奮した状態をそのままにして、なにかさせようとしてもストレスをかけるだけでうまくいかない。
コマンドを出して言うことを聞かせるという態度で来られても、犬にとっては不自然すぎて受け入れがたく、無理して従えばひずみが生じる。
吠えだとか噛み付きだとかは、問題行動＝人間にとって好ましくない行動という観点ではなく、犬自身が困っているサインとして受け止め、どうしたら犬が楽になるかを考えてみよう。
それは、犬のためになるだけでなく、飼い主自身にとっても、困りごとから解放されて楽になる。
犬を何とかするという発想から、一刻も早く抜け出そう。
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