from : ラッキーの日記と、パパのカメブラ散歩
緊急事態宣言が出る前,ラッキーママの岡山の友達が「首都感染」という本を読んで
「とても怖くなった!ラッキー家も広島に疎開したら‥‥」
と言っているとのこと。
そこで,すぐに「首都感染」という本を買って読んでみました。
その本の宣伝文句!
20××年、中国でサッカー・ワールドカップが開催された。
しかし、熱狂するスタジアムから遠く離れた雲南省で、
致死率60%の強毒性新型インフルエンザが出現。
中国当局による必死の封じ込めも破綻し、恐怖のウイルスが世界に、そして日本へと向かった。
インフルエンザ・パンデミック(世界的大流行)阻止のため、
政府対策本部のアドバイザー・元WHOの優司は空港での検疫を徹底させるが、
ついに都内にも患者が発生。総理の瀬戸崎は空前絶後の“東京封鎖作戦”を決断した。
これが,文庫本「首都感染」の表紙です。
Amazonで,文庫本を買うつもりでしたが,文庫本の発送が遅れており2日後着だったので
Kinde版(電子書籍)を買い,すぐに読み始めました。
これが,文庫本「首都感染」の表紙です。
Amazonで,文庫本を買うつもりでしたが,文庫本の発送が遅れており2日後着だったので
Kinde版(電子書籍)を買い,すぐに読み始めました。
2010年初版発行ですが,トリアージュ,陰圧閉鎖病棟,上気道,肺胞,感染爆発などなど,
最近のニュースで聞く用語が,数多く出てきて臨場感抜群です。
ウイルスは,コロナウイルスではなく,鳥インフルエンザウイルスです。
潜伏期は5日,発症2日前から感染し,死亡率は50~60%。
中国が発生初期に,事実を隠ぺいし,感染拡大!
これは,新型コロナウイルスとちょっと似てます。
新型コロナウイルスは,潜伏期が~14日,無症状でも感染,死亡率は2~10%
小説では,感染症の危険性がめっちゃ高いので,対策は完璧な封鎖しかないのですが,
今回の新型コロナウイルスの場合,潜伏期が長く,無症状でも感染,
軽症者が80%(弱毒性),さらに経済対策も考慮!ということを考えると,
今回の新型コロナウイルスのほうが,対策ははるかに難しい!と感じました。
小説では,東京の環状8号線内を完全封鎖!!
それでも,住人720万人のうち、感染者420万人,死者58万人!
そして,東京を完全封鎖したので,日本の東京以外の感染者はゼロ!!
世界では,アメリカ3億2千万人のうち,感染者2億千5百万人,死者3千6百50万人
中国14億人のうち,感染者8億4千万人,死者3億3千6百万人
世界人口71億人のうち,80%の56億8千万人が感染,12億5千万人が死亡
というすごい強毒性の新型インフルエンザウイルスですが,日本は首都封鎖が功を奏して,
中国や欧米(全世界)に比べて,感染者数がめっちゃ少ない!
新型コロナウイルスの場合も,日本は欧米や中国より一桁少ない感染者・死者数で,
何だか,10年前に日本人の賢明さを予言されている感じがしました。
本文では,その要因を次のように書いています。
「日本人の責任感の強さ、自己犠牲の精神、理知的な考え方などすべてのおかげ」
しかし今は,オーバーシュート(観戦爆発)のぎりぎりの状態!
欧米とは異なるロックダウンなしの緩やかな緊急事態宣言の下で,
日本人の賢明さが試される感じですね。All Japanで,人と会うのを8割減らす!!
とても難しいことですが,がんばってピークアウトしたい!と思います。
また,東日本大震災に関しても,次のような記述がありました。
「東日本大震災、そしてそれに続く原発事故はすべてが後手に回った。
政府の対応のまずさが被害を拡大し、復旧、復興を妨げ遅らせた。
特に原発事故では総理の資質さえ問われる事態になった」
先日読んだ「Fukushima 50」に通ずるものがあり,驚きました。
しかし,東日本大震災は2011年で,首都感染の初版発行(2010年)の1年後ですから
文庫本発行のとき(2013年)に,加筆したものと思われます。
これから,読まれる方がいらっしゃると思うので,結末など詳しいことは書きませんが,
今回の新型コロナウイルスのパンデミックを予見して,警告を発している!!
そんな風にも読める作品です。
読んでいて,スリリングでおもしろく,用語などもていねいに解説してあり,
とても考えさせられるし,勉強にもなりました。
緊急事態宣言で,Stay Home のときに,読む本としてはお薦めです。
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