from : ドッグウォーカー博士のスローライフ
食欲不振がなおったキキさん（サビ猫♀１９歳）は、今までの分を取り戻すかのように、何度もごはんを催促して食べていた。
痩せたのはほんの100gぐらいだったので（猫にしたら大きいが）、かえって太るかもしれない。
ともあれ、元気になってよかった。
ところで、よく誤解されている犬の行動に、マウンティングがある。
犬ベッドやクッションなどにそれにまたがって腰を振ったり、人間の腕や脚などにする犬もいる。
一般的には、単純に性行動だとか、上位の犬が下位の犬に対して行う順位確認行動だとか、言われている。
だが、未去勢のオス犬が行う性行動としてのマウンティングを見る機会はほとんどないし、順位づけ行動説は否定されている。
よく見かけるマウンティングは、ストレスレベルの高い犬が興奮したときにするストレス行動なのである。
性行動であれば、去勢したオスやメスには見られないはずだし、そもそも人間に対しては行わないはずだ。
はっちゃんは、生後６週齢でうちに来た日と、その次の日に犬ベッドにやっていた。
性成熟のはるか前である。
保護犬が先住犬にやるという話もよく聞く。
だがもしこれが順位づけであれば、新入りがいきなり行うというのはおかしい。
うちで保護した犬では、連れ来た日から数日か、長くても１週間程度やっていることが多いが、ストレスレベルが下がってくるとやらなくなる。
マウンティングがなかなかなおらないという場合は、その行動が習慣化して定着してしまっているということも考えられる。
その場合は、ストレスマネジメントがある程度まで進んだら、引き金となる興奮をコントロールするとともに、マウンティングする対象を取り去ったり、気をそらしたりすることで対応していく。
とくに走り回ったりしたあとに出やすいので、ストレスレベルが下がるまでは、興奮するようなことは徹底的に避けて、のんびりリラックスするようなことをして過ごそう。
ストレスマネジメントせずに、マウンティングそのものを禁止しても、別の問題行動があらわれるだけで根本的な解決にはならないので注意したい。
なお、不妊、去勢手術をしないでいると、メス犬はヒートの度にストレスがかかるし、オス犬はヒート中のメス犬に反応してストレスがかかるので、不妊去勢手術をすることを強くお勧めする。
対症療法では限界があるので、きちんと原因そのものにたいして向き合おう。
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