from : ドッグウォーカー博士のスローライフ
ほんの少しずつ回復しつつあるキキさん（サビ猫♀１９歳）。
朝ごはんの用意をしていたら、小さな声で鳴くので、ちょっと食欲が出たようだ。
だがまだ少ししか食べられない。
そろそろ療法食のドライフードを食べてもらおうと、ふやかしてすりつぶしたものを強制給餌した。
すると、「イヤだ～」と言う。
おいしいウェットフードなら食べてもいいが、ふやかしたドライなんて食えるかと。
やっぱり、せめておいしいウェットと混ぜないとダメだろう。
今日は少し涼しかったので、夕方散歩がとても楽だった。
はっちゃん（秋田ＭＩＸ♂３歳）は、久しぶりに少し長めのコースに行った。
歩いていると、マズルを前足で引っかいて、痒そうにしていた。
そこで手でポリポリ掻いてあげると、気持ちよさそうに目を細める。
そろそろいいだろうと手を止めると、鼻を擦り付けてきて「もっと」と言う。
犬はよくこうやって人間を使うが、そこがまたかわいい。
このところよく花火が鳴るので、マルちゃん（ドゴＭＩＸ♂７歳）とはっちゃんは、わたしのそばに避難して来る。
はっちゃんはソファーに乗って、ネコさんチームの一員になる。
決してネコさんたちをどかすことなく、コンパクトになって、空いたスペースに収まっている。
花火が終わるとはっちゃんは安心するが、マルちゃんはそのままベッドに移動していっしょに寝る。
早く花火シーズンが終わって欲しいものだ。
ところで、「常同行動」という言葉を聞いたことがあるだろうか？
聞いたことがないという方も、聞いたことはあるが意味は良くわからないという方もいるかもしれない。
代表的なものは、尻尾を追いかけてぐるぐる回るとか、前足を舐めるなどである。
飼い主は、遊んでいるのだろうと勘違いしたり、痛いから舐めているのだろうと見過ごしたりすることもある。
実際痛くて舐めている場合もあるからやっかいだ。
Karen L. Overall 著、森裕司監修 『動物行動医学』には、この常同行動について実に詳しく解説している。
犬猫に認められる常同行動として、次の１２項目があげられている。
１．旋回する
２．尾を追う
３．フェンスを突破する
４．ハエを咬む
５．自咬症（肢端舐性肉芽腫、神経症性皮膚炎）
６．毛または空気を咬む
７．異嗜
８．歩き回ったり急に向きを変えたりする
９．凝視して、吠える
１０．なんらかの攻撃行動
１１．自分に向かって吠える
１２．ウールを吸ったり、咬んだりする（猫）
こうした行動がある場合、常同症（強迫神経症）と診断されることもあれば、されないこともあるが、その診断と治療は非常に難しい。
常同症とは、反復的で一定した一連の動作であり、はっきりした目的はないのだが、通常は正常な生活行動（グルーミングや摂食など）に由来する。
だが、こうした行動が、その正しい機能の発揮を妨げているのであれば、障害に分類される。
常同症であってもなくても、このような行動はストレスおよびストレッサーと関連している。
なのでこれらを改善するには、まず第一にストレスの原因となっているものを突き止める必要がある。
そしてなるべく動物がリラックスできるようにして、好ましい行動を教えていく。
ひどい場合にはクロミカルムやプロザックなどの抗不安薬を用いる。
上記の本には、以上のようなことが詳細書かれていたので、大きくはしょって要約してみた。
実際にわたしが目にする常同行動は、環境を改善し、飼い主に接し方を変えてもらうだけでなくなるか、大幅に改善している。
実際に常同症かどうかという診断よりも、自分でできる対処をしたほうが現実的である。
すなわち、日常生活からストレスの原因をひとつひとつ取り除いていくということである。
ストレスの原因についてはこちらを参照。
またあわせて、左メニューのストレスのカテゴリーもお読みいただきたい。
常同行動が見られたら、それはストレスのサインだと思って、すぐに対処してあげよう。
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